歯の知覚過敏について その4
こんにちは治田歯科医院の治田です。今回も前回に続いて歯の知覚過敏について書きます。
前回は知覚過敏の治療法のうち、象牙質にある細い管である、象牙細管の中を封鎖する方法について書きました。今回は象牙細菅の表面を覆う治療法について書きます。
表面を覆うには、歯に接着しやすい材料を使って表面に膜を形成して、象牙細管の入り口付近を封鎖する方法があります(下の左の図)。
歯の表面が溶けたりしていて凹みがあれば、その凹みを埋めるようにして、知覚過敏の敏感な部分の表面を全体的に覆う方法があります(下の左の図)。
このほかにも、過敏になっている神経(歯髄)に作用して痛みを感じにくくするという歯磨き材もあります。しかし残念ながら、それだけで確実に知覚過敏症を改善するという方法はありません。したがって、いくつかの方法を段階を経て組み合わせて、症状を改善してゆくことことになります。
こうした処置を行っても効果がなく、ひどく痛いとか、しみたあとにしばらく痛みが残るというような場合には、歯の中の神経(歯髄)に大きな変化が生じていることが考えられます。そのようなときには、単なる知覚過敏ではなく、知覚過敏の刺激によって歯髄に炎症が起こることもあり、歯髄を除去するという治療が必要になることもあります。
(その5に続く)