親知らずについて その13
こんにちは。治田歯科医院の医院長の治田です。
今回も前回に引き続き、皆さんも持っている方の多い、親知らずについて書いてみます。
前回は、大体の親知らずは最後にできてくる歯なので歯根の発育が悪く、歯根の形が単純なので抜きやすい場合が多く、その親知らずを抜くのが大変かどうかは生え方の問題であることを書きました。
親知らずは、文明の発達による食生活で、発育が悪い現代人の28本分しかない顎のスペースに、猿人から発達した人類の名残でできてしまう32本の歯が生えようとすることにトラブルの原因があるのです。
それでは親知らずはどのような場合に抜く必要があり、どのような場合は抜かなくて良いのかを詳しく説明しましょう。
親知らずは生え方も様々で、いくつかのパターンがあります。まず上を向いて生えてきている場合のパターンについて説明します。
- ①普通に生えていて歯ブラシが届く場合
- ②普通に生えてはいるが歯ブラシが届かない場合
- ③半分くらい埋まっているが上を向いて生えてきている場合
- ④表からは見えないけれど上を向いて生えてきていて第二大臼歯の後ろ側の歯周ポケットの交通している場合
- ⑤表から見えずに上を向いて生えてきていて外との交通が全くない場合
以上の5つのパターンで抜いた方が良いケースは②③④です。ただし⑤はいずれ抜いた方が良いケースに移行する可能性があります。
(その14に続く)