インプラントの治療費の差について その5
こんにちは。治田歯科医院の医院長の治田です。
今日は前回に引き続きインプラント治療の治療費の差がどうして起こるのかについて書いてみます。今回がこのテーマの最後です。
前回書きましたように、インプラントの治療費は、材料費+経費+技術料の合計で決まります。そしてその3つの項目について4回にわたって書いてきました。またこの項目以外に治療費の高低に関係するのは保障期間であることも書きました。
以上のことから、歯科医院によってインプラントの治療費に差が生じる理由がご理解いただけたと思います。
結論を言えば、使用するインプラントメーカーを厳選し、安全性を追及して器具の滅菌をきちんと行い、技術の高い歯科医師が手術をして、精度の硬い高い良質な材料を使って、高度な技術を持った技工士に上部構造の製作を依頼すれば治療費は高くなります。また保障期間が長い歯科医院や、都心部の歯科医院では価格は高くなります。
逆に、安価な後発のメーカーのインプラントを使用し、経験の浅い歯科医師が手術をして、低価格な材料を使用して、低価格な技工士に上部構造の製作を依頼すればコストは低く抑えられるので、治療費は低価格になります。また保証が短く郊外に行くほど価格は安くなります。
最終的には治療を受ける患者さんが何を求めるかです。物事を決める時に何もかもが良いということはありません。どのメリットを得て、そのかわりにどのデメリットを受け入れるかでしょう。価格が安いというのも大きなメリットですし、治療がしっかりしていて安心して長く使えるというのも同じくらい大きなメリットでしょう。しかし低価格故のデメリットもあり、治療は完璧であるが故に高価格だというデメリットもあります。選択するのはその患者さんの価値観だと思います。